情弱整形外科医の対戦日記

Twitterアカウント@nagapoke_2nd

COVID-19に対する所感

 

 

 

 

 

 

Twitterからの転載。

 

まず私の立場を説明すると、『関東地方の病院に勤務する整形外科医』です。
直接COVID-19の診療に携わることはありませんが、医師の端くれとしてある程度の情報収集はしています。
しかし、詳しい方のRTをすることはあっても自ら情報を拡げることはしませんでした。

それは何故か。
私の情報収集は自らの専門とする整形外科領域の勉強の片手間に行っているに過ぎず、原著論文や日々変化する感染状況の報告をきちんと読み、解釈しているわけではないからです。
ニュース記事を見て、休日に厚労省のHPを確認して、SNSで流れる論文のabstractをいくつか読む程度。

この程度の情報収集では到底正しい情報を得ていると断言はできません。
まず私が触れる情報は医学的なものに偏っており、経済的な観点が完全に抜け落ちているという1点を見ても不足が明らかです。
また、そもそも『医学的に正しい(と最も思われる)選択』が何かを判断するにもこの程度では不足です。

なので、私は以前からきちんと原著論文を精読していると思われる専門家の先生のアカウントの投稿をRTするに止め、私程度の知識で情報発信をすることは避けてきました。
さて、ここでようやく私が伝えたかった本題に入ります。

整形外科とはいえ医師であり、医学教育を受けた私ですら、自分が得た情報に基づいて考えたことが正しいか自信が持てないということの意味を考えてください。
今回のCOVID-19については医学的観点だけでなく経済的な観点も必要となり、政治はその2つをバランスよく舵取りしなければなりません。

それがどれだけ困難なことかは想像に難くないと思います。
それを否定、批判するだけのワイドショー、コメンテーターがどれだけ日本の害であるかも。
私個人としては政策の全てに対し肯定的ではありませんが、概ねバランスを著しく欠いてはいないと思っています。

皆さんもコロナ関連の情報に触れる機会は多いことと思います。
ですが、もしあなたが医療、経済の専門家でないのならば、公的機関からの情報以外は信じるべきではありません。
『公的機関が必ずしも正しい情報を伝えるとは限らない』と思った方。それを訂正するのは専門家の仕事です。

経済分野は知りませんが、少なくとも私が知る『医師』という生き物は政治家に忖度できる生き物ではありません。
岩田先生や西浦先生を見れば、それはお分かりいただけると思います。
なので、一般の方々はどうか政府の指示を信じ、従ってください。
それが自分や自分の大切な人を守ることに繋がります。

そして、情報の発信、拡散にはくれぐれも注意してください。
あなたが得た情報の発信元はどこですか?
論文に基づいたものですか?
それともただの伝聞ですか?
その情報の医学的妥当性を確かめる術をあなたは知っていますか?
知らないなら悪いことは言いません。発信、拡散はやめてください。